【心の名機】パチスロスパイダーマン2(サミー)

アニメやマンガ程ではないにせよ、映画を題材にしたスロットって実は結構たくさんあったりする。
ターミネーターにロード・オブ・ザ・リング。
知名度こそ低いけど、インディージョーンズやエイリアン2なんかもこっそりとパチスロ化されてるらしい。
インディは打ったことあるけど、エイリアンってマジであったっけ?

さて、そんな中でもかなり知名度が高いと思われるスロがサミーの「パチスロスパイダーマン2」である。
3じゃないのでご注意。2、つまりは初代の方だ。1は存在しない。

●ブルース・キャンベル

ある特殊なジャンルの映画ファンにとっては「トム・サビーニ」と「ブルース・キャンベル」という二人の男は、たとえばトム・クルーズやキアヌ・リーブス以上に「好きなアクター」に挙げられる可能性が高いと思う。
まあサビーニが俳優といっていいのかどうかは意見が分かれる所だと思うけども、少なくとも「チルドレン・オブ・ザ・デッド」に「トムサビーニの」というほとんど詐欺に近い接頭詩が付けられている場合があるのを見るにつけ、Z級映画とはいえ主演がある以上、俳優としても成功してる偉人なのだと判断するしかない。

最初から説明すると、トム・サビーニもブルース・キャンベルも、両方共「ホラー映画ファン」から強烈にリスペクトされている御大なのだ。

トム・サビーニはかのロメロ監督とがっぷりよっつで組んで世の中に「ゾンビメイク」を広げたグレイトな特殊メーキャップアーティストで、彼が居なかったら「顔を煤で汚しとけばゾンビにみえる」という御座なりなゾンビ映画が世界から駆逐されるのが100年は遅れていたと思う。だってチャイニーズ・ゾンビこと「キョンシー」は最後まで白い顔料で全身を塗ったくってただけだったからね。
トムは一代にして中国4000年の歴史をブチ抜いた男なのだ。
あまりにも偉大すぎてたまに彼自身も映画に出る。
特にロバート・ロドリゲスであるとかイーライ・ロスといった、タランティーノ関係の人々の映画への起用が目立つのも、ホラーやカルト映画ファンからの熱烈なラブコールが根強いからだろう。というかホラーファン以外で彼の名前知ってる人間なんかまず居ないと思う。

ブルース・キャンベルはホラーファン以外でももしかしたら知ってる人がいるかも知れないが、まあトム・サビーニに比べて知名度が高いと言った程度で、銀幕の世界の端っこで一部から支持されている有名なオッサン、程度のイメージでも別に構わないと思う。
ただし、ホラーファンからの支持は強烈。かくいう俺もブルース・キャンベルが主演とうだけでドン・コスカレリ監督作「プレスリーVSミイラ男」をもうかれこれ3回見てる。
んで、そんな中でもたぶん10回くらいは見たんじゃなかろうかと思うのが、ブルース・キャンベルの初主演作にして最高の名作、サム・ライミ監督作「死霊のはらわた」だ。
これはすげー有名な作品なのでホラーファンじゃなくても見たことあるかもしれないけど、そう、あの義手にチェーンソーはめた、あごのしゃくれたひょうきん者。あれがブルース・キャンベルだ。顔を思い出した方はついでに名前も暗記しとくと、居酒屋で出会ったホラーファンと三秒でマブになれるだろう。

んで、実はブルース・キャンベルは映画版スパイダーマンにも出てる。
というかライミ監督作には大抵ちょい役で起用されてるんで、事前情報無しでライミ監督作を見る時にはウォーリーを探せ!ならぬ「キャンベルを探せ!」状態になるんだけども、スパイダーマンに至ってはこっそり1から3まで皆勤賞を果たしてるからすごい。いずれも秒単位の出演なんだが、しっかりカメラが寄るのでかなり笑える。

●スパイダーマンについて

映画会社はライミ版スパイダーマンを「愛の話」だとか「アクション大作」といった触れ込みでプロモーションしてたけども、ライミ監督作である、という事をしっかりと念頭に置いてみると、なかなかどうして笑いどころ満載で素晴らしい作品だ。
ライミは「死霊のはらわた」で、「血糊の量が多ければ多いほどギャグになる」というエジソン以来の大発明をした人物なのだが、スパイダーマンはたぶん「ヒーローらしい事をガチでやればやるほど笑える」というのを狙ったんじゃないかと思う。(オレが勝手に思ってるだけかもしれんが)

1でしつこく説かれる「ヒーローであることの責任」にトビー・マグワイアが思い悩むシーンからして「おい、これもしかして笑える所なんじゃないか?」という疑念を抱いたが、2の列車止めるシーンでその思いは確信に変わった。

色々映画書評のブログ読んでるとあの列車を止めるシーンを「感動のシーン」と評してる人が多いみたいだけど、あれはたぶんライミは笑わそうとしてると思う。
だって冷静に考えればトビー・マグワイア自身が列車の先頭で「ブレーキ役」をやる必要は全く無いし、「ボロボロに傷つき、コスチュームもビリビリにやぶけ、満身創痍で一般人を救う」という、まっこと「ヒーローらしい事」をド直球でやったらアホ臭くて最高に笑えるハズ、というのをマジで狙ったんだと思う。
実際そういう目で見るとかなりウケる。
だって最後、乗客みんなでトビー・マグワイアを担いで(しかもちょっとスローモーションになる)電車から下ろすからね。前述の「ヒーローであることの責任」にグジグジと思い悩むスパイダーマンが、とうとう人々から認められた瞬間なんで、たしかにちょっと感動的に見えるけども……。しかし前段のブルース・キャンベルの起用といい、ライミは心のどっかで常に笑い狙わずには居られない男(のハズ)なので、このシーンですらゲラゲラと笑いながら見るのが正解だと思う。

●スロの演出と原作改変

んで、スロ版「スパイダーマン2」にも、なんとこの「列車止め」のシーンがある。
かなり原作に忠実に作ってあるが、スロと映画にはひとつ、決定的に違う所があるのが面白い。

それは、列車を止めた後だ。

映画版では列車を止めたあとは爽快というよりも、ヒロイックでシリアスな感じで、逆にスパイダーマンが乗客から救われる、という展開になる。そこがこのシーンが「感動のシーン」と誤解(?)される大きなポイントなんだけども、スロ版ではなんと、列車を止めたあとスパイダーマンが脳天気に「イェーイ!」と声をあげる(笑)
しかもご丁寧に祝福の紙吹雪まで舞うという無邪気さ。これは明るい。
直前までコスチュームもビリビリにやぶけ、全身がバラバラになりそうな苦痛に耐えながら最後は「イェーイ!」である。まさに大団円。マッチョイズムもフルスロットルの脳筋っぷりだ。
「イェーイじゃねえよw大丈夫なんかお前はw」と突っ込まざるを得ない。

で、思ったけど、このシーンはこのスロの展開の方がしっくりくる。

乗客に救われる……という展開も「ボロボロのヒーロー」を表現するのには最適だけど、笑いにつながるカタルシスがちょっぴり薄い。もしかしていい話なんじゃないか?と余計な感想を持ってしまう分、「ヒーローすなぁ(笑)」と素直に笑えないんだな。実際感動して泣いた、とかいう「冗談だろ!」と思わざるを得ないような感想を述べてるトンデモなレビューも散見されるし、こりゃ、ライミはちょっとやりすぎたんではないだろうか。

原作付きのスロの演出は完全再現を謳うのが一種のマナーのようになってるけど、スパイダーマンの列車止めのラストの改変に関しては、これはスロ製作者の判断がGJすぎる。スロ演出が原作を上まわった初めてのケースかも知れない。

そういう意味では、「パチスロスパイダーマン2」は歴史的な名機だと思う。

ただ、3のフリーズ演出はないわ。
なんでMJとキスするのがフリーズよ!
アホかッ!

 

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